千葉県の南房総方面は、都心から約2時間とアクセスも良く、自然も豊かで日常に疲れた心と身体をリフレッシュするのに最適な場所です。
ちょっとしたお出かけや週末旅など、パッと思い付いた時にすぐ行けるのも魅力ですし、手頃に泊まれるアットホームな宿から高級旅館やホテルまで、様々な宿泊施設が海沿いを中心に軒を連ねているので、旅のスタイルに合った宿をチョイス出来ますよ。
そんな話題のスポットである南房総の宿泊施設の中から、今回は『南房総 勝浦 翠海』という高級旅館に子連れで宿泊してきました。
小さい子供がいて高級ホテルや旅館に泊まりづらい…だけどせっかくお金を出して旅行に行くなら、一生の思い出に残る宿に泊まりたい!という方には、まさにうってつけの旅館だと思いますよ。
翠海ってどんな旅館?
千葉県勝浦市にある別荘地『ミレーニア勝浦』の高台に位置しています。
海からは少し離れているので、どうしてもオーシャンビューの宿が良い!という方には不向きかもしれません。
引用元:じゃらんnet
周囲は別荘だらけということで、ヤシの木が立ち並ぶ南国リゾートのような街並みの中に、総面積3,000坪の敷地を有していて、都会の喧騒を離れて非日常を味わうにはもってこいの立地です。
客室数も全15室と少ないため、スタッフの方々も我々一人一人に丁寧に向き合ってくれ、最高のホスピタリティを感じられるでしょう。
アクセスは東京方面からだと、車で東京湾アクアラインを通って約2時間、電車では東京駅から外房線の特急ビューわかしお号に乗って上総興津駅で下車、駅からは送迎(要予約)車という流れで約1時間半。
いずれも1泊2日でリフレッシュしに行くのに丁度良い距離ですね。
引用元:じゃらんnet
ちなみに、海が見える旅館をお探しの方は、姉妹館の『こみなと漁師料理 海の庭』もおすすめです。
こちらは勝浦市からもほど近い鴨川市の海沿いに佇む高級旅館で、文字通り抜群の鮮度を誇る魚料理が自慢の宿。
12歳以下お断りのため、大人だけでゆっくり過ごすのにピッタリですよ。
檜風呂付きの客室や大浴場に加えて、貸切露天風呂も備えるなど、温泉にも定評があります。
創業100年の老舗の宿で、部屋数も全6室と小規模のため、行き届いたサービスと宿自慢の料理を、周りの目を気にすることなく思う存分堪能することが出来るので、海を眺めながらのんびり過ごしたい方は、是非こちらの旅館も検討してみて下さいね。
チェックイン~客室へ
さて、翠海に話を戻して、私たち家族は車で向かったのですが、到着する頃には辺りは真っ暗に。
夕食の時間が迫っていたので、急いでチェックインを済ませます。
外までスタッフの方が出迎えに来てくれて、チェックインをするためにロビーへ案内していただきました。
ここはラウンジになっていて、コーヒーメーカーがあって、時間帯によっては飲み放題とのこと。
本来であれば、ウェルカムドリンクでソフトドリンクやビールも頂けるそうですが、夕食の時間に間に合わないと困るので、今回は遠慮しました。
その代わり、朝食の際にドリンクをサービスしましょうか?と提案してもらい、ありがたくお言葉に甘えることに。
入口の横にはリラックスした時間を過ごせそうなハンギングチェアが2つ。
子供たちも大はしゃぎで揺られていました。
女性限定で浴衣のレンタルサービスも。
何気ない心遣いですが、こういった細かいサービスが嬉しいですよね。
売店にはちょっとしたお土産も売っています。
家族連れを意識してか、レンタルDVDコーナーには子供向けのアニメなどもありました。
無事に手続きを済ませ、エレベーターを上がって2階の客室へ。
本日は“円(まどか)”という部屋にお世話になります。
室内は広々とした67㎡の客室。
写真には写っていませんが、リビングの横にダブルベッドが2台置いてあります。
テーブルの上にはお菓子のサービスもあり、子供たちと分け合って食べました。
一番下の子のために、子供用の布団セットやオムツ用のゴミ箱が用意されていてビックリ。
トイレにも補助便座があったりして、このクラスの旅館でここまでキッズフレンドリーなのは珍しいですね。
玄関には子供用の履き物、クローゼットにも家族全員分のナイトウェアが準備されていました。
我々も他の宿泊客の迷惑にならないように注意しながら、子供たちと旅館を楽しみたいと思います。
ネスプレッソは高級ホテルなどで見かけますが、ウォーターサーバーがあるのはビックリですね。
これも子供に水を飲ませるのに役立ちました。
洗面台も清潔で使い勝手バッチリ。
アメニティはボトルタイプで、種類の多さにも驚きました。
気になるトイレとお風呂はこんな感じ。
円という客室には檜風呂が付いていて、檜の香りが浴室内に広がって、とてもリラックス出来ました。
他にも半露天風呂付きやシャワーブース付きのお部屋など、それぞれ違った作りになっているので、お好みのスタイルに合わせて選んでみて下さい。
そしてもう一つ、この客室は奥にリビングとは別に寝室があります。
セミダブルベッドが2つ置かれていて、最大6人まで泊まれるとのこと。
我が家は3人の子供たちがいるので、上の子供たちがリビングで遊んでいる間に、寝室で1歳の子を寝かし付けるのに重宝しました。
ルームツアーはこれぐらいにして、お待ちかねのディナーに行きましょう!
宿自慢の懐石料理を個室ダイニングで!
夕食は1階にある個室『ダイニング藏』で頂きます。
個室なので、小さい子供がいても気兼ねなく食事が出来るのも嬉しいポイント。
これが今回の懐石料理の献立です。
季節によって若干の変動はあるでしょうが、地元の食材をふんだんに使ったメニューが並び、一品目から最後のデザートまで、どれも魅力的ですね。
まずは食前酒を飲みながら、先付と前菜です。
盛り付けも美しく、味だけでなく見た目でも楽しめました。
そのすぐ隣には、生きた鮑がドーンと鎮座しています。
これを後ほど調理してくれるそうで、無類の貝好きの私としては、そのまましゃぶり付きたいぐらいでした。
その前に鮮魚のお造りと椀物が登場です。
刺身は2人前とは思えないほどのボリュームで、素人が一口食べただけで新鮮だと分かるぐらい、違いを感じました。
帆立真丈が入ったお椀も非常に美味しかったです。
子供たちに提供されたお子様用のプレートもこのクオリティ!
季節の鮮魚をおかずに白米を流し込む息子たち、なかなか生意気ですね。
はい、出ました鮑料理!
私が頼んだお造りと、妻がオーダーした酒蒸し。
他にも“踊り焼き”という調理方法も選べるそうです。
これがもう過去一美味しい鮑でした。
コリコリとした歯応えと磯の香り、控えめに言って絶品過ぎますね。
そして、今晩の目玉料理でもある金目鯛の姿煮です。
生姜のアクセントも効いて、奇跡的とも言うべき絶妙な味付け。
鮑の美味しさはある意味予想通りでしたが、金目鯛は予想の遥か上を行っていました。
その後も箸休めの柚子シャーベットを挟んで、次々と出てくる絶品料理の数々。
一品ごとに素材にこだわっているのが伝わってきて、食べていて幸せな気持ちになります。
〆は地元の郷土料理でもある“なめろう”。
なめろうって房総半島が発祥の漁師料理なんですね、初めて知りました。
丼ぶりにしても良いですが、私は出汁をかけてまご茶漬けにして食べます。
料理を通してその土地の文化を知ることが出来るというのは、私にとってとても嬉しいこと。
まご茶漬けも房総半島沿岸の漁師町でよく食べられていたのが広まったそうで、ローカルグルメを懐石料理に昇華する料理長の腕は、素晴らしいものがありますね。
大浴場と貸切露天風呂で汗を流す!
2つある大浴場は時間で男女交代制になっています。
夜に入った『郷の湯』は、ガラス張りで開放感のある大浴場。
露天風呂もライトアップされていて、幻想的でした。
それに対して、翌朝入った『月の湯』のほうは、洗い場に畳が敷いてあって、扇形の浴槽がある面白い造り。
外も露天風呂の前が庭園っぽくなっているので、庭を眺めながらのんびりとお湯に浸かれますよ。
2つの大浴場とは別に、2つの貸切露天風呂もあります。
1回45分につき税込2,200円で借りることが出来て、入浴前にフロントにカギを受け取りに行って入るという仕組み。
家族連れで宿泊する時など、非常に嬉しいサービスですね。
我々は前もって宿泊料金に貸切露天風呂代が含まれているプランだったので、『星』という露天風呂をお借りしました。
お風呂自体はコンパクトですが、風情があって洗い場も清潔で気持ち良く、時間があれば利用することをおすすめします。
朝食も個室ダイニングで!
2日目の朝も気持ち良く晴れてくれました。
部屋の窓から見た景色ですが、観賞用のプールが太陽の光でキレイに輝いていて、遠くには高台に建つ別荘が見えます。
引用元:じゃらんnet
朝食の会場も昨晩と同じダイニング藏で。
たまたまかもしれませんが、昨晩の担当の方が翌朝も食事を運んできてくれました。
仕事としては大変でしょうが、我々にとっては安心感がありますよね。
昨日で打ち解けていたので、子供たちも「おはようございます!」と元気に挨拶が出来て、世間話をしながら、楽しい食事となりました。
これが朝食のメニューです。
日本の朝ごはんといった感じで、一つ一つのクオリティが高く、釜で炊いた白米もモチモチしていてメチャクチャ美味しかったですよ。
こっちはお子様用の朝食メニュー。
随所に子供が好きそうなおかずが入っていますが、大人用の食事と言われても分からないぐらいのボリュームです。
子供に対しても決して手を抜かず、家族全員が満足できるのが翠海という宿の凄い所ではないでしょうか。
ということで、ご馳走様でした。
チェックアウト~総括
食後にラウンジでコーヒーを飲んで少し散歩した後、荷物をまとめてチェックアウトしました。
好きな時にコーヒーや紅茶が飲めるのも良かったです。
写真は1階のラウンジを出た所にあるテラス。
暖かい時期はテラスでのんびりするのも素敵かもしれないですね。
他にも、エステルームやペットと一緒に泊まれる客室を備えるなど、ハイクラスな旅館ながら、様々な旅のスタイルに対応してくれる、都会ではなかなか出会えない貴重な宿です。
皆さんも1泊や2泊でちょっと日常を離れてゆっくり寛ぎたい時など、この翠海という旅館でリラックスした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
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