さかい鉄板がウルフギャングステーキハウスとコラボ
茨城県猿島郡境町に、あの名門『ウルフギャングステーキハウス』のお店『SAKAITEPPAN by Wolfgang Zwiener』が2020年にオープンしました。
『さかいまちづくり公社』が運営する『さかい鉄板』というお店とのコラボ店になります。
ウルフギャングステーキハウスは2004年にニューヨークで創業したのを皮切りに、ワイキキ・マイアミ・ビバリーヒルズに続々とオープンしました。
日本では、『株式会社 WDI』という企業が手掛けている六本木店・丸の内店・シグニチャー青山店・大阪店・福岡店に続き、今回が北関東初出店。
2021年11月18日に、境町とハワイ州ホノルル市が姉妹都市協定を結んだというニュースが流れていましたが、オープンに当たってはその辺りが絡んでいるらしいです。
ウルフギャング側としても、初めての鉄板スタイルのお店ということで、実験的な意味合いもあるんでしょうか?
どちらにせよ、私の地元である茨城県の片田舎(と言っては失礼ですが)にかの有名なウルフギャングステーキハウスが出来たということで、非常に嬉しい限りです。
予約がなかなか取れず、その人気ぶりを実感していましたが、先日やっとスケジュールが合ったので、車で片道1時間半かけて行ってきました。
とても雰囲気の良い最高のディナーだったので、今回はその様子をレポートしたいと思います。
茨城県猿島郡境町にまさかのウルフギャング!?
今回お邪魔した『SAKAITEPPAN by Wolfgang Zwiener』は、茨城県猿島郡境町にある『道の駅さかい』のさかい河岸レストラン『茶蔵』2階にあります。
18時半からの予約だったのですが、もう既に道の駅内の施設はほとんど閉まっていました。
少し早い到着だったので、周辺のスーパーなどで時間を潰し、いざレストランへ。
外観はこんな感じ。
暗闇の中に急に浮かび上がるオシャレな建物に、テンションも上がりますね。
それでは店内へ入りましょう。
個室に通していただき、扉を開けるとそこは非日常空間。
店内はカウンター8席のみ。
予約が取りにくいのも頷けます。
まずはビールで乾杯。
さかいまちづくり公社は『さかい河岸ブルワリー』でビールの製造も行っており、料理と一緒に地元境町の地ビールが飲めます。
これがお世辞抜きでサッパリして美味しいんです!
料理によく合う軽やかなビールで、まだ生産量は決して多くなく、ローカルでしか飲めませんが、その分希少価値がありますね。
写真は『さしま茶エール』と言って、地元の特産品であるさしま茶を使ったビール。
飲んだ後にお茶の香りがほのかに残って、でもクセがなく、とても独特で爽やかなビールです。
他にも『ゴールデンエール』という柑橘系のエールビールを生ビールでいただきましたが、ラガービールとは一味違う優雅さが、こちらのお店の雰囲気にマッチしていて、どちらのビールも美味しく頂きました。
ドライエイジングされたプライムグレードの牛肉
では、気になるコース料理をご紹介しましょう。
アラカルトはなく、メニューはコースを予約時に選択するのみ。
私たちはメインがフィレ肉の10,000円(税別)~のプライムコースをチョイスしましたが、プラス2,000円でTボーンステーキに変更も出来るそう。
Tボーンステーキの肉々しい感じを味わえば良かったと、少し後悔しました。
まずは前菜から。
写真の右側が『甘海老と帆立のタルタル』で、左側が『三陸産オイスターハーフオンザシェル』です。
生牡蠣が大好きな私としては、最高の前菜ですね(笑)
甘海老と帆立も超絶クリーミーで、パテのようにパンに付けて食べるのがベスト。
ワインなどに良く合いそうです。
続いて『本日のスープ』です。
前菜で出た甘海老を使った海老のビスク。
写真を撮り忘れて、少し飲んでしまいました…すみません。
香ばしい風味とコクのある味わい、絶品でした。
こちらのパンも自社の『さかい河岸ベーカリー』で地元の小麦粉を使って焼き上げているそう。
世界のウルフギャングステーキハウスと茨城県にある小さな町のコラボ。
地元であるという贔屓目はあるかもしれませんが、そういったストーリーも食事の時間を豊かにしてくれます。
幻の最高級豚肉と言われる“梅山豚”の生ハムを使用した『梅山豚のプロシュート・キヌア・ウォルナッツアヴォカドサラダ』。
これも美味し過ぎて撮影をすっぽかしました…。
スーパーフードの一つでもあるキヌアと、ウォルナッツやアーモンドの食感がサラダのアクセントになっていて、メリハリのある味で食べ応えがありました。
ちなみに、梅山豚は映画『西遊記』に登場する『猪八戒』のモデルになったとも言われているらしいです。
地元の食材にこだわった『季節の野菜のグリル』です。
その中でも大振りの椎茸は絶品でした。
人生で一番幸せを感じながら食べた椎茸かもしれません。
そして、お待ちかねのメインディッシュ。
『熟成プライム フィレミニオン』を目の前で焼き上げてくれました。
アメリカ農務省の格付けで“プライムグレード”という最高品質の認定を受けた牛肉です。
各店に必ずあるという専用の熟成庫で約1ヵ月弱、ドライエイジングという手法で熟成させた、極上のフィレ肉。
こちらでは、一度六本木店に運ばれた牛肉を仕入れて調理しているんだそうです。
カリフォルニアで働いていたというシェフのご厚意で、特別に熟成庫を見せていただきましたが、ウルフギャングステーキハウスのこだわりを感じることが出来て、シェフとの会話も非常に楽しい時間になりました。
私は“ミディアム”でお願いしましたが、比較的脂肪が少なく、赤身の多い部位であるフィレは、レアで食べるのが一番美味しいと思います。
とはいえ、しっかり火を入れても非常に柔らかく、熟成肉の凝縮された旨味を感じました。
付け合わせの『クリームスピナッチ・マッシュポテト』です。
実は、このクリームスピナッチが私的には今回のMVP。
アメリカでは定番らしいですが、私はたぶん生まれて初めて食べました。
ほうれん草をホワイトソースで和えたシンプルな料理、これが恐ろしいぐらい美味しかったです。
メインを美味しく頂いた後は、『本日のデザート』であるアップルパイとアイスクリーム。
デザートはシェフの奥様が担当されているんだそう。
リンゴを20時間以上煮込んで作られた極上のアップルパイは、サクサクのパイ生地と一緒に食べると、“ハーモニー”という言葉はこのデザートのためにあるんじゃないか?というぐらいハマります。
食後の紅茶も地元産の茶葉を使っているそうで、最後の最後までこだわりが伝わってきました。
最高のディナーです、ごちそうさまでした。
まとめ
ここまでコース料理を中心にご紹介してきましたが、お店の外観や店内の雰囲気も良く、シェフやスタッフの方とのお喋りも楽しいので、総合的に見ても、きっと皆さん素敵な時間を過ごせます。
茨城県内でこの値段とこのクオリティのディナーというと、選択肢はあまりないので、特別な日の夜などにはピッタリではないでしょうか。
場所的にも首都圏からのお客さんも多いみたいですし、カウンターのみ8席ということで、予約が取りづらいのは難点ですが、何ヵ月待ってでも行く価値のある、そして都心で頂く高級ディナーとは一味違った、境町という土地に存在する意義を感じるレストランだと思います。
『SAKAITEPPAN by Wolfgang Zwiener』の店舗情報はこちらから
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